熊本震災復興にむけてPART1

森泰造の人を活かすヒント 2016.6.30

■今日の質問「非常事態対応に疲れてきたら、どう対処しますか?」 

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こんにちは。あきらめかけている人をあきらめない人にするコーチ・森泰造です。

二週間ほど前に、震災後初めて熊本に行きました。公益財団法人くまもと産業支援財団様から研修の依頼を受け、その打ち合わせのためです。

 

くまもと産業支援財団の事業内容は、県内中小企業の支援・サポートです。震災以降、企業からの補助金や助成金の申請件数が飛躍的に増加し、また国からの働きかけにも応えなければならず、仕事量がたいへん増えました。

 

財団は地震の被害が甚大であった益城町にあります。職員の方々も被災されており、家庭のケアもしながら激増した業務に追われる生活を余儀なくされています。そんな中、私にコーチング研修の依頼のメールが届いたのです。

 

担当者の方と私は何度かメールのやり取りをし、「県民のために仕事をしている職員たちが元気になれるコーチングを学びたい」、そして「被災した県内企業を元気にしてあげられるコーチングができるようになりたい」との2つのテーマで、半年にわたってプログラムを組むことになりました。

 

ありたい姿が明確になったら、現状を知り、そことのギャップを埋める作業をしないと研修プログラムは創れません。そこで今回、現状調査のために現地に向かったのです。空港を降りると財団職員の方が迎えに来てくださっていました。道路の両脇に延々と壊れた家が続く中を車で走り、益城町にある財団事務所に入ると、みなさん元気よく迎えてくれました。

「意外と元気だな?」不謹慎にもその時私はそう思っていたのです。

 

しかし話を聞いてみると、以下のような状態であることがわかりました。

・震災直後は自分たちの事よりも、お客様や企業の事を優先しようと団結していた。

・お客様や企業の役に立っている実感があることが、職員たちのモチベーションを維持している。

・震災があったことを感じさせないよう、一人一人が努めて明るく振舞おうと意識している。

・現在は震災復興支援のための、新規事業の仕事に追われている。

・補助金や助成金の申請が止まらず、国からの要請もあるので、特定の人に負担がかかっている。

 

そして以下のような厳しい現実も浮き彫りになりました。

・最初は団結していたが、出口の見えない状況に、職員も疲れが見え隠れしている。

・みんな嫌な部分は表に出すまいと我慢はしている。

・日常の生活を、早く自分たちも取り戻したい。

・この不安感から逃れられるのなら逃れたい。

 

熊本県人にはもともと「がまだす」(がんばる)文化があり、多少のしんどいことがあっても人には嫌な顔を見せず、心の内側で歯を食いしばって耐えるという県民性があります。

ですから、一見するとみなさん平気な顔をされていますが、いろんなケアが必要だと感じました。

 

最終目標である、「被災した県内企業を元気にしてあげられるコーチングができるようになる」まで職員の皆さんを育てるには、乗り越えないといけない壁があります。が、人間の持っている力を活かせば必ず元気になれると私は信じています。私自身も、信じるだけでなく、きちんと理論を組み立てて結果につなげます。

 

次回は私がどのようなポイントを押さえて研修プログラムを作ろうと考えているかについてお伝えします。

 

あなたは非常事態対応で疲れてきたとき、どう対応しますか?部下に何を求めますか?