必死な時こそフィードバックを取りに行こう

■今日の質問「一所懸命な時にフィードバックをくれる人はいますか?」  

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こんにちは。 

悩めるリーダーにブレイクスルーを引き起こす、人財育成コーチの森泰造です。

 

私は最近、初めての著書「ケンタッキー流 部下の動かし方」を出しましたが、本日は元外交官の國武大紀さんが、今年5月末に「評価の基準」を出版された際のお祝いのパーティーでの思い出を書きます。

 

今では台湾版も出ているこの本については、以下をご参照ください。

國武大紀著『評価の基準』読者クラブ 

 

さすがは元外交官。パーティーの参加者も、国を背負って仕事をされている正義感や責任感にあふれた人が多く、大変な刺激を受けました。 

國武さんは組織心理学のスペシャリストで、私と友にコーチングを学んだ仲であり、今後は一緒にビジネスを展開していく仲間でもあります。

 

そんな関係で、私はこのパーティーの中で「評価の基準」のエッセンスを寸劇で披露するという役回りを拝命していました。

 

寸劇団は5名。 

みんなそれぞれに仕事があり、打ち合わせも練習をする時間もなかなか合わせられません。

 

結局練習したのは、本番の6日前の1回のみ。あったのは國武さんから頂いたシナリオのみでした。 

その練習も、私は他の打ち合わせが入っていたので2時間遅れでの参加でした。

 

それまでは他の4人のメンバーが、シナリオをどのように寸劇で表現するか、必死に打ち合わせと練習を繰り返していました。

 

外での打ち合わせ終えた私は、新鮮な気持ちで、パーティー当日に寸劇を見ている人たちの表情をイメージしながら練習場へ行き、扉を開けました。 

すると、中にいる4人はなんとも煮詰まった表情をしています。

 

話を聴くと、「シナリオに忠実にやろうとしたら10分近くかかってしまう。大ちゃん(國武さん)の思いを忠実にやろうとするとこれくらいは仕方ないかな。でも長いと見ている人たちは疲れるよなあ」という言葉が出てきました。

 

4人は、国武さんのシナリオを忠実に表現することに集中していたんですね。みなさん、まじめで優秀な方ですから、その道を究めようと努力されていたことがわかります。

 

で、私はというと、パーティーの参加者の表情をイメージしたりして、見る人の視点で考えていたので、「シンプルに楽しく本のエッセンスが伝わればいい」と思っていました。 

ですから、4人の話を聴いた上で、長すぎる話をカットすることを提案しました。

 

4人は先にシナリオありきで時間を短縮することに取り組んでいたので、いかにセリフを短くするかを議論していました。 

私の提案は、いかに短くするかではなく3分以内に終わらせることをゴール設定にしています。

 

話し合った結果、3分以内に終わらせたほうが、見る側の時間を有意義に使ってもらえてよいということになりました。 

内容についても、こうして先に時間の区切りをしたことで、「シナリオに忠実に」という視点を捨て、本で國武さんが伝えたかったことが伝わればそれでいいじゃないかとまとまりました。

 

捨てることが決まれば、あとは何事も早く進みます。 

あっという間に、シナリオとは違う台本が仕上がりました。國武さんにも事情を話し、快諾いただけました。 

そして当日、幸いにも出席者の皆さんにはシンプルで短い寸劇を楽しんでいただけたようでした(向かって右が私です)。

 

人は、一つの事に集中して取り組んでいると、そこへのこだわりが生じて、視野が狭くなってしまいます。それだけ集中しているということなので、これは大切なことです。

 

一方で一つの事にこだわって集中してしまうと、他から見た視点が失われます。 

これは、他の可能性を無くしてしまうことになってしまいます。

 

今回の寸劇の練習場では、一つの事に2時間近く集中していた4人と、まったく別の事を考えながら外の空気を吸ってきた私との視点の差が功を奏した例ですね。

 

これが私も入って5人で集中していたら、もっと長い時間煮詰まって議論していたことでしょう。

 

外野の視点、これはいろんな気づきを生む大きなリソースとなります。

 

特に集中してしまっている時、外部の意見を訊く、フィードバックをもらいに行く、といったことができるリーダーは結果を出しやすいですね。

 

あなたも、似たような経験をしたことがありませんか?

 

新たな視点をくれる人、フィードバックをくれる人がいる組織は強くなれますよね。

 

あなたが一所懸命頑張っている時に、フィードバックをくれる人はいますか?